[2013ワールドシリーズ第3戦]Thin red line

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On obstruction call, Cards walk off for 2-1 Series lead | MLB.com (2013/10/27)
Wild finish offsets rare misstep from St. Louis Cardinals bullpen | MLB.com: News (2013/10/27)

2013年ワールドシリーズ第3戦は、史上初の走塁妨害によるサヨナラ勝ちという、最も稀な形での決着を見ました。果たしてこのジャッジ自体が正しかったのかどうかも含めて、試合後もかなりの議論が行われました。走塁妨害のルールについては、この画面が多くを語っているように思います。

そして試合後にもいくつかの「もし」も語られていました。その最大のものが、なぜレッドソックスはマイク・ナポリを代打で使わなかったのかということです。特に9回表、リリーフ投手のブランドン・ワークマンがそのままバッターボックスに立ち、当然ながら三球三振で簡単にひとつアウトをカーディナルスへ献上しました。このような結果となり、ジョン・ファレル監督はこの「なぜ」に説明をせざるを得ませんでした。

John Farrell explains decision not to use Mike Napoli | MLB.com: News (2013/10/27)

I felt like we had four outs with Koji, four to five outs. If the thought was to go for a two-inning outing for Koji, we would have pinch-hit for Workman the inning before. We were trying to get two innings out of Workman. Once his pitch count was getting in the 30s range, with the go-ahead run on base, that was the time to bring Koji in, even though this would have been five outs. We fully expected him to go back out for the 10th.

本来であれば、不調のジャレッド・サルタラマッキアで攻撃が終わった8回表のあと、ファレルはダブルスイッチを行い、ワークマンともうひとりの捕手、デイビッド・ロスをフィールドへ出すべきだったのかもしれません。ファレルはその点を悔いています。これはナショナルリーグとアメリカンリーグでの指揮の違いが出た形なのでしょうか。

Farrell most regrets not double-switching when he brought Workman into the game in the eighth inning — a common move in the National League. Had he done so, he would have removed catcher Jarrod Saltalamacchia, who made the final out of the top of the eighth, and inserted Workman into his spot. Then he would have put backup catcher David Ross into the lineup batting ninth.

ただ、この試合は走塁妨害やファレルの采配以上に不思議な事がずっと起こっていました。それは、先制したカーディナルスはモメンタムを奪いながらも、それを保持し続けることができなかった点です。でもカーディナルスは勝ちました。それは、カーディナルスは要所を締めていたからだったからのように感じます。試合後、このような疑問が出されました。

ある意味、この答えはYesと言えます。それは、結果的にこの試合で一度もリードを奪われなかったカーディナルスは、すべての得点をレッドソックスの三者凡退の後に挙げていることです。1回表、先発のジョー・ケリーの素晴らしい立ち上がりを見せた後、カーディナルスはレッドソックスのジェイク・ピービーを打ち崩しました。恐らく、このシリーズを通じて、エラーも含まない形で相手投手を連打で打ち崩したのは、あの場面が初だったと言ってもいいでしょう。

また、レッドソックスに追われていた7回表、リリーフ投手のケビン・シーグリストはレッドソックスの攻撃を3人で片付けました。その前の回、レッドソックスはケリーとそれをリリーフしたライアン・チョートとセス・メネスを攻め立て、1点を奪っていたので、ここでのシーグリストのリリーフは大きかったと言えます。その後の攻撃でカーディナルスは2点を奪い、逆転を果たします。

そして問題の9回表、カーディナルスのトレバー・ローゼンサルはワークマンを含めたレッドソックス攻撃陣を三者凡退で終わらせました。ローゼンサルは、その前の回に失点をしていましたが、その失敗を取り返すことにより、9回裏のカーディナルスの攻撃につなげる事が出来ました。

1回表の三者凡退はともかくとして、接戦において、特に流れが相手に傾きかけている時点において、投手が三者凡退の攻撃を与えることは、自分たちのチームの攻撃にとって重要だと思います。カーディナルスは、リリーフ投手が打たれた場面がありながらも、それができていました。一方でレッドソックスにはそれができていませんでした。特にこの試合では、絶対的に信頼していたふたりの日本人リリーフ投手、田澤純一と上原浩治で(どういう形であれ)失点したのが大きかったです。いや、もしかしたら、ジャック・ウェルチが言うように、この2人だけでリリーフを務めさせてもよかったかもしれません。

一方で、カーディナルスは他にも得点機会はありました。例えば、3回裏、マット・ホリデーが打ち上げた大きなフライをジャコビー・エルズベリーが失策した際、ホリデーは中途半端な走塁により一塁でアウトになりました(その後、7回裏にホリデーは田澤から逆転打を放ちます)。4回裏、カーディナルスはノーアウト満塁の大チャンスで無得点に終わりました。特に満塁となった直後の打者で、このシリーズの「鍵」を握る8番のピート・コズマが見逃し三振で終わったのは、カーディナルスへ来るはずの流れを止めることになりました。

いずれにしても、カーディナルスの失策が目立った第1戦以外の二戦は、どちらもギリギリのライン、いうなれば”thin red line”の上を歩いているようなものです。空の上から降ってくる好機という紐なり綱をうまくつかみ、細い線を太くしっかしとしたものにできるチームはどちらでしょうか。

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