[短評]やらせ?封じ込め?

【2012年7月3週】気になるニュースや話し合いたいテーマはこちらまで

現在、政府のエネルギー・環境会議は「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」と題して、原子力依存度を元とした今後のエネルギー政策をどうすべきかを国民に問う聴取会を行っています。

話そう”エネルギーと環境のみらい”
エネルギー政策:原発存続か反対か 初の聴取会で意見二分- 毎日jp(毎日新聞) (2012/7/13)

そもそもそのような意見聴取会があること、またこのたたき台になるエネルギー政策の3案を知っている人が果たしてどれくらいいるのかは不明で、かつ1か月かそこらで国民の意見を聞き、一定の方向性を定めるという手法自体にも疑問が呈されています(7/14放送のNHKスペシャルでも同様の意見が多く寄せられていました)。

その中で行われた仙台と名古屋の聴取会において、電力会社の人物が原発依存度を最高25%とする案に賛成する意見を述べたことが「やらせ」として問題となっているようです。

エネルギー政策 仙台で聴取会 「やらせでは」批判噴出(河北新報) – goo ニュース (2012/7/16)
時事ドットコム:電力社員、連日の原発擁護=「やらせ」批判も-政府の意見聴取会 (2012/7/16)

確かに、過去の原子力発電に関する意見聴取会において、電力会社の社員によるやらせ問題が昨年発覚したことがありますし、小泉政権の際に行われた各種のタウンミーティングにおいても、政府寄りの意見を述べる人物が恣意的に選ばれたことが後に問題となりました。

しかし、今回の件が「やらせ」ではないと仮定した場合、何が問題なのかがわかりません。電力会社の人物が発言しただけで「やらせだ!」というのは、その人物の発言権を奪っているだけにしか聞こえないのです。この意見聴取会の応募要項にも、いわゆる利害関係者の応募を遠慮してもらう旨の注意書きはありません。電力会社の社員だって国民だからです。

「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」注意事項全文(FAXでの応募の部分はFAX番号が書かれているため伏せました)

* 応募多数の場合及び、意見表明をされる方が多数となった場合には、抽選となります。
* 当選者へは、いただいたメールアドレスに締切後1両日中に参加証(メール)を送付いたします。
* 当日意見表明をお願いする方には、参加証を送付させていただく際に、その旨をお知らせ致します。
* 当選者の発表、参加のご案内は、上記参加証(メール)連絡をもって代えさせていただきます。
* ご応募の確認、抽選結果に関するお問い合わせなどには、お答えしかねますので、予めご了承ください。
* 参加の権利を譲渡・換金することは出来ません。
* 応募内容および応募方法に誤りがある場合、または当選連絡の取れない場合は、当選無効となります。
* 参加にあたっての集合場所までの交通費・宿泊費、個人的諸経費などは参加者のご負担となります。
* 当日の実施風景は記録として写真、動画で撮影するとともに、インターネットで生中継させていただく予定です。
また、上記以外に、プレスによる取材が入る可能性もございますので予めご了承ください。
* 意見表明して頂く際には、所属やお名前を伺った上でご発言いただきます。また、スケジュールの関係上意見表明のついては、お一人様10分以内とさせていただきます。予めご了承ください。
* 応募者は応募の時点で、これらのすべての条件に同意したものとします。

①参加希望の会場 ②お名前(ふりがな) ③ご住所 ④電話番号 ⑤職業 ⑥年齢 ⑦性別 ⑧意思表明希望の有無 (意思表明を希される場合は、意見表明を希望する選択肢とご意見の概要(100文字程度))

主催者がどういう形で発言者を選んだのかはわかりませんが、電力会社の人物も日本国民である以上、聴取会に参加して個人としての意見を述べる権利はあります。反原発派、この意見聴取会で言うところの、原発依存度0%支持者がそれを封じ込めることこそが「やらせ」ではないでしょうか。き昨年の浜岡原発の停止以降、一部の国民の中には、特に原発問題については非民主的手法による反原発を表明することこそ正しいという発想があるようです。その考えが原発以外の問題にも波及した時、日本の民主主義そのものが危機に陥りそうで、その未来が今から怖いです。

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